「ゆふいんの森」のような観光特急は、ある程度お金をかけて車両を造っているが、今までの車両を改造して低コストでリフレッシュさせたものもある。南九州の観光列車「はやとの風」(鹿児島中央〜吉松……鹿児島本線・肥薩線)は、ローカル列車用のディーゼルカーをうまく改造した車両である。車体の基本は、ローカル線の普通列車用車両であり、その面影はかなり残っている。しかし、薩摩をイメージした黒に塗り替えることで俄然雰囲気が変わった。
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車内に入ると、元は普通列車用車両なので、特急車両のようにデッキはない。しかし、ドアを入ってすぐの両側に木製の壁を立てることによって、デッキらしさを演出し、落ち着いた雰囲気になった。座席や壁も木製の素材を目立たせることで柔らかい感じになり、ここまで車内を変身させれば、特急料金も取れるだろう。中央部には、小さいながらも展望スペースを設け、これは車内の誰もが利用できるくつろぎの場所となる。モノだけでなく、女性のアテンダントさんが乗車して、記念写真の撮影、車窓案内、お土産やグッズの販売と、乗客のもてなしにも力を入れている。観光列車のあり方として、満点を付けても文句ないだろう。